もう悩まない!「香り・味・濁り」出汁の悩みを徹底解説
こんにちは、鰹節専門店「天満屋商店」の店主です。
お鍋、煮物、お味噌汁…和食の基本である「出汁」。毎日の食卓に欠かせないものだからこそ、「これで本当にいいのかな?」なんて、ちょっと悩んでしまうことってありませんか?
実は、プロの料理人さんの間でも、出汁に関するお悩みやご質問は尽きません。それもそのはず、出汁はお店の味の土台を支える、とっても大切な要素。ちょっとしたブレや迷いが、全体の味に影響してしまうんです。
今回は、そんな出汁にまつわる「あるある」な悩みと、その解決策をいくつかご紹介いたします!
<悩み1>具材と出汁がなんだか合わない…
「出汁の香りが物足りなくて、食材の風味が前に出すぎちゃう」なんて経験、ありませんか?
例えば、ネギの強い香りや、白菜、キャベツなどを煮込んだ時に、野菜の旨みが「雑味」のように感じられて、せっかくの出汁の良さが消えてしまうことがあります。これは、ベースの鰹節の出汁が野菜特有の風味に負けてしまい、料理全体のまとまりがなくなってしまう状態とも言えます。
こんなときの解決策は「あえて複雑な出汁にする」こと!
え、意外!と思われたかもしれませんが、ポイントは「最初からすっきりさせすぎない」ことです。
「雑味」をちょっとプラスしてみる
具体的には、油分のある「荒削り」を使ってみたり、魚介の香りを少し強めにした出汁に変えてみたりします。
これはラーメンのスープをイメージすると分かりやすいかもしれません。豚骨や野菜くずと削り節を一緒にじっくり煮込んだような、最初から複雑で濃厚な旨みを目指すイメージです。そうすることで、具材(特に野菜)を煮込んだ時に、より美味しく、味がグッとまとまるようになります。
また、ここで昆布の旨みを少し意識してみるのもおすすめです。削り節の旨み成分である「イノシン酸」と、野菜の旨み成分を「倍増」させるためには、「グルタミン酸」、つまり昆布の旨みが非常に大切です。昆布の旨みが不足していると、せっかくの旨みが十分に引き出せず、味がまとまりにくくなることがあるので、ぜひ見直してみてください。
<悩み2>香りはいいけど、なんだか味が薄い…
鰹節の中でも、花かつおは「香りのかつお」と言われるくらい、嗅覚に訴えかける香りが特徴です。ですが、出汁の引き方によっては、他の削りに比べて味が薄く感じられることも正直あります。
こんなときの解決策は「温度調整」と「宗田鰹」!
ぜひこの2つの方法を試してみてください。
濁らないギリギリの温度で出汁を引く
目安は約70℃~75℃です。低い温度でじっくり、旨味と鰹本来の味を引き出すのが狙いですが、少しでも温度が上がると濁りやすくなるのでご注意ください。
宗田鰹の削り節を少量加えてみる
「目近(めじか)」と呼ばれる宗田鰹は、「香りのかつお」に対して「味の目近」と言われるほど、舌に残る風味が強いのが特徴です。普段使っている花かつおの量に対して1割ほど(例えば100gに対して10g)加えるだけで、かなり味が変わるはず。出汁を引いた時の色合いは特に変わらないのでおすすめです!
<悩み3>どうしても出汁が濁ってしまう…
「出汁がなぜか濁ってしまうんです…」というお悩みもよく耳にします。出汁の濁りは、見た目の美しさだけでなく、風味や味にも影響を与えてしまうことがあります。
こんなときの解決策は「保存方法」と「素材の見直し」!
削り節の保存状態
一番多い原因は、削り節の保存に問題があり、酸化してしまい本来の出汁の良さが発揮できていないケースです。
基本的に開封後は「湿気の少ない、涼しく日の当たらない冷暗所など」で保管してください。酸化や日焼けを起こすと、出汁を引いた時に酸味が出たり、濁りやすくなってしまいます。
昆布との相性の問題
もう一つは、「昆布との相性の悪さ」が考えられます。昆布のぬめり成分と鰹の脂肪分が反応して、稀に「白濁に近い出汁」になってしまうことがあります。これは、昆布屋さんでも解決策が難しいと言われる問題なのですが、一般的には「昆布を変えてみる」、あるいは「削り節を変えてみる」ことで対応をお試しください。
出汁のお悩み、これで解決!
出汁の風味や味、そして見た目は、日々の料理の質を大きく左右します。もし具材と出汁が合わないと感じたり、味が薄い、あるいは濁るといった悩みに直面したら、ぜひ今回ご紹介した解決策を試してみてください!
より濃く、より複雑な出汁にすることで料理の美味しさが格段にアップしたり、適切な温度管理や宗田カツオの活用、保存方法の見直しなどで、きっとあなたの出汁はさらに美味しくなるはず。
私たち天満屋商店も、お客様の「美味しい!」をサポートできるよう、日々こだわりの削り節をご用意しています。何かお困りのことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください!
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